CATEGORY : コラム

【大阪市北区の動物病院】犬の狂犬病は年一回のワクチン接種で予防しましょう!

こんにちは。
大阪市北区の【同心動物医療センター】です。

 

ワンちゃんの飼い主さまの義務の一つが、年に一度の狂犬病ワクチン接種です。
かつて、狂犬病は日本でもありふれた病気でした。
それが、先人の努力によって日本ではほぼ根絶された病気となったのです。

 

狂犬病はもう何年も日本国内では発生が確認されていない病気なのに、どうしてワクチン接種が必要なのでしょうか。
そもそも狂犬病とは、どういう病気なのでしょうか。
今回は、狂犬病と、予防のために必要な狂犬病ワクチンについて詳しく説明します。

 



院長

院長 中島 健介

医院名:同心動物医療センター
所在地:〒530-0035
大阪府大阪市北区同心2丁目15−4



 

狂犬病は予防が必要な「根絶されていない病気」


狂犬病は人にもうつる病気です。発症すると動物も人もほぼ死に至ることは広く知られています。ただし、人の場合は咬まれた後すみやかに適切な処置を行えば感染を防げることもあります。

 

このように恐ろしい狂犬病ですが、日本は世界でも数少ない清浄国のひとつです。
狂犬病は、犬の発症は日本では1956年を最後に確認されていませんが、これは1950年に狂犬病予防法が施行されたことによります。
国内で飼育されているワンちゃんすべてに、狂犬病ワクチンの接種が義務付けられたことによる成果です。

 

しかし、世界的にみると狂犬病は根絶されておらず、アジアやアフリカを中心にまん延しており、犬だけでなく猫やコウモリ、さらには人間にまで多数の感染がみられます。
人間の狂犬病による死者数は年間5万9千人で、感染の9割は犬による咬傷なのです。


参照:厚生労働省|狂犬病に関するQ&A Q5・10・25>

 

国際交通網が発達している今日、すべての哺乳類に感染する恐れがある狂犬病は、いつ日本に再び入ってきてもおかしくありません。

 

狂犬病予防はワクチンが有効

狂犬病を予防するには、ワクチン接種が有効であり、唯一の手段です。
ワンちゃんの場合は、年に一回狂犬病ワクチンを接種することで、万が一狂犬病ウイルスに感染しても、発症を回避することが可能になります。
狂犬病は、発症してしまうと治療法がない病気で、死亡率は100%です。
愛犬の万が一に備えて、また大切なご家族を守るためにも、年に一回、必ず狂犬病ワクチンを接種しましょう。

 

狂犬病ワクチン接種が年一回必要な理由

ワクチンには、一度打てば半永久的に効果が持続するものと、定期的に打たなければ十分な効果を得られないものがあります。
前者を生ワクチン、後者を不活化ワクチンといいます。
狂犬病ワクチンは不活化ワクチンで、年に一度接種することで持続的な効果を得ることが可能です。

 

生ワクチンとは、生きている病原体の毒性を弱くしたものを接種します。
生ワクチンを接種すると、病気にかかったときと同様の強い免疫を獲得できるので、基本的には一度接種すれば半永久的に効果が持続します。
注意すべき点は、弱体化させていても病原体自体は生きているため、その病気にかかったときと同様の症状が出ることがある点です。

 

それに対して狂犬病ワクチンを含む不活化ワクチンとは、病原体から病原性や感染力をなくしたものや病原体の一部のみを接種します。
毒性がないため安全性は高いのですが、その分効果が弱くなるため、複数回の接種、もしくは定期的な接種が必要です。

 

 

狂犬病はどんな病気?


狂犬病の国内での発生は1957年の猫の発生が最後で、日本ではなじみのない病気の一つとなっています。
しかし、狂犬病は、日本以外の国ではアジア・アフリカを中心に世界中で発生している病気で、人間にも感染します。
発症すると、ほぼ確実に死に至り、治療法はまだ見つかっていません。世界中の、狂犬病による年間の死亡者数は約5万9千人です。

 

狂犬病の症状や感染の経緯などを、詳しくご説明します。


参照:厚生労働省|狂犬病に関するQ&A Q8・10>

 

狂犬病の症状


狂犬病にかかると、ワンちゃんに現れる症状は二種類のタイプに分かれます。
いずれも、狂犬病ウイルスに感染している動物に噛まれることが原因で発症しますが、発症するまでには2週間~2ヶ月程度の潜伏期があり、すぐに症状が出ないことが特徴です。
潜伏期があることによって狂犬病の感染に気付くことが遅れて、発症を許してしまう結果となるのです。

 

潜伏期を過ぎると前駆期に入り、落ち着きがなく不安げに暗所に隠れるような、行動の変化がみられます。
その後、さらに症状が進行すると、狂躁型と麻痺型にわかれて、それぞれ以下のような症状がみられます。

狂躁(きょうそう)型

狂躁型のおもな症状は、以下のとおりです。

  • 無目的な徘徊
  • 無差別に人や犬などの対象を噛むようになる
  • 光や音などに過剰な反応を示す
  • 恐水症(咽頭部のけいれんによって水を飲めなくなる)
  • 過剰によだれを垂らす

 

さらに症状が進行すると全身の麻痺がおこり、昏睡状態に陥り、やがて死亡します。
狂犬病の名前は、狂躁型の症状によって、犬の性格がそれまでと一変するところからきています。

 

麻痺型

麻痺型でははっきりした症状が出ず、後半身から前半身に向かって徐々に麻痺が進行して、やがて昏睡状態に陥り死亡するのが特徴です。


参照:厚生労働省|狂犬病>

 

狂犬病は人にも移ります!

人間も例外ではなく、狂犬病はすべての哺乳類に感染する可能性があります。
海外、特に狂犬病の感染が多い途上国へ渡る際には、あらかじめ狂犬病ワクチンを接種しておくことで、発症リスクを下げられます。
狂犬病ウイルスの人間への感染は、9割以上が犬に噛まれることが原因ですが、コウモリや猫からも感染は確認されているのです。


参照:厚生労働省|狂犬病に関するQ&A Q25>

 

人間の場合は、1~3ヶ月程度の潜伏期を経たのちに、強い不安感や錯乱といった症状がみられます。
麻痺やけいれんによって水・食物を取れなくなって、高熱や運動失調、全身まひ、呼吸器障害を発症して、やがて死に至るのです。


参照:厚生労働省|狂犬病>

 

狂犬病ウイルス感染が疑われる場合は、すぐに複数回ワクチンを接種することで発症を抑えることが可能です。
万が一、海外で犬にかまれてしまった場合には、すぐに病院を受診して、医師に指示に従い狂犬病ワクチンを接種してください。

 

 

狂犬病ワクチンを接種するには


ワンちゃんの狂犬病ワクチンの接種は、春ごろに開催される集団接種を利用するか、動物病院で個別に接種を受ける場合の二種類があります。
子犬の場合は、生後91日以上からの接種が推奨されます。

 


参照:厚生労働省|犬の観察・注射済票について>

 

集団接種を行っていない地域もあるため、お住まいの市町村のホームページなどで確認が必要です。
それぞれの特徴を記載しますので、通いやすい方法でワクチン接種を受けましょう。

 

集団接種

集団接種は、決められた日時・場所で狂犬病ワクチンの接種ができたり、フィラリアのお薬を購入できたりします。
ワクチン接種の費用が動物病院での接種よりも安価な場合があり、その場で狂犬病注射接種済交付証を受け取ることが可能です。

 

集団接種を受ける場合は、以下の点に気をつけましょう。

  • 決められた日時・場所を守って参加する
  • ほかのワンちゃんがいることに慣れていない場合には注意が必要
  • 急な体調不良への対応が難しい

 

集団接種では多くのワンちゃんが同じ時間に集まってくるため、そのような場に慣れていないワンちゃんは、興奮して逃走する可能性や、ほかのワンちゃんとのトラブルになる可能性があります。
また、ワクチン接種によって体調を崩してしまう可能性は、ゼロではありません。
急な体調の変化には対処が難しいため、心配であれば動物病院での個別接種を受けるとよいでしょう。

 

動物病院での接種

動物病院での接種を希望する場合は、飼い主さまの都合に合わせて接種を受けられます。
また、ワクチン接種以外に気になることがあれば一緒に診察できたり、狂犬病ワクチンと同時に混合ワクチンを接種できたりします。
急な体調不良にも対応できるため、ワクチンをはじめて接種するワンちゃんや持病がある・高齢のワンちゃんには動物病院での接種がよいでしょう。
動物病院での接種の場合、以下のようなデメリットに注意が必要です。

  • 動物病院によってワクチン接種の料金が異なる場合がある
  • ワクチン接種の費用のほかに診察料がかかる
  • 注射済票の登録ができない動物病院がある

 

ワクチン接種を行った動物病院での注射済表の登録が難しい場合には、ご自身でお住まいの市町村役場へ赴き、手続きを行ってください。

 

飼い犬は登録も必要です

ワンちゃんを飼育する際の義務として、狂犬病の予防接種のほかに、お住まいの市町村へのワンちゃんの登録を行うことがあげられます。

 

飼い主さまのワンちゃんを飼育する上での義務は、以下の三つです。

  • お住まいの市町村にワンちゃんの登録を行うこと
  • 年に一度の狂犬病ワクチンを接種させること
  • 登録鑑札と狂犬病の注射済票をワンちゃんに装着すること

 

 

狂犬病ワクチンの効果と副反応


狂犬病ワクチンの具体的な効果と、知っておくべき反応について説明します。

 

狂犬病ワクチンの効果

狂犬病ワクチンを年に一度接種することで、狂犬病ウイルスを持つ動物に噛まれたとしても、狂犬病の発症を抑えることができます。
狂犬病の発症を抑えることで、ほかの動物への感染も防ぐことが可能です。
日本では、1950年に狂犬病予防法が施行されてから、ワンちゃんでは1956年の発症を最後に、国内での発症は確認されていません。

 

また、万が一狂犬病の疑いのある動物に噛まれても、狂犬病ワクチンをなるべく早く接種することで発症を防ぐ効果もあります。

 

狂犬病ワクチンの副反応

狂犬病ワクチンは、およそ0.0003%の確率で副反応が発生します。


参照:厚生労働省|狂犬病に関するQ&A Q28より算出>

 

狂犬病ワクチンのおもな副反応は、以下のとおりです。

  • 疼痛
  • 食欲不振・元気消失
  • 下痢・嘔吐
  • 顔面膨張やかゆみ、蕁麻疹といったアレルギー反応
  • 貧血、血圧低下、呼吸の異常、体温低下、ふるえ、尿失禁などのアナフィラキシー反応


はじめてワクチンを接種する場合には、副反応には特に気をつけましょう。

 

 

狂犬病ワクチンの接種当日の過ごし方


狂犬病ワクチンを接種したら、当日はゆっくりと過ごすことを心がけましょう。
動物病院で接種したら、接種後すぐに帰宅せず、少しの間副反応が出ないか様子をみます。
激しい運動や長時間の散歩は避けて、お風呂・シャワーは、接種から数日経過したあとに入れます。
もしも体調が悪くなったら、無理をさせず、なるべく早く動物病院で診察を受けることが必要です。

 

 

犬の狂犬病ワクチンは同心動物医療センターをご利用ください


大阪市北区、桜ノ宮、天満エリアでワンちゃんの狂犬病ワクチン接種をご希望の方は、【】をご利用ください。
ワクチン接種にも手を抜かず、ワンちゃんの体調をしっかりと把握しながら行います。

 

当院は夜間救急・日曜日の診察も行っておりますので、万が一ワクチン接種で体調を崩してしまっても、迅速な対応が可能です。
心電図モニターや酸素ゲージといった、緊急時に対応できる設備も充実しております。
当院のご予約は、便利なWEB予約をご利用ください。


同心動物医療センターの設備紹介>


同心動物医療センターの予約>

  • 帝王切開術

  • 8月のお知らせ(休診およびお盆について)

  • 7月のお知らせ(獣医出勤日、その他変更について)

  • ファルミナフードの価格について

  • -->
    WEB
    診療予約
    診療
    時間表

    tel. 06-6353-7753

    診療時間
    9:30~12:30予約
    16:30~19:30
    夜間19:30~22:00
    ※受付21:30まで
    13:30まで
    ※夜間救急の場合は、事前に必ずお電話下さい
    ※夜間診療について >>